AIを活用した音楽制作の未来

スキルと創造性の関係に注目

Photo by Omar Prestwich on Unsplash

音楽制作におけるAI技術の進化は目覚ましいものがあります。私自身もいくつかのAIツールを活用し、作業効率を大幅に向上させています。以下では、私がどのようにこれらのツールを使用しているか、また今後の展望について詳しく述べたいと思います。

歌詞テキストの最適化と入力支援

私は楽譜作成ソフトSibeliusを使用しており、歌詞テキストの入力作業をChatGPTで効率化しています。具体的には以下のような作業を自動化しています

漢字のひらがな化

漢字の歌詞をひらがなに変換することで、Sibeliusに入力する際の手間を省きます。

英語のシラブルハイフネーション

英語の歌詞をシラブルごとにハイフネートし、入力時に正確に音符に対応させるための準備をします。

半角スペースの挿入

歌詞をSibeliusに入力しやすいように、一文字ごとに半角スペースを挿入します。

これらの作業を自動化することで、手作業によるミスを減らし、入力作業のスピードを大幅に向上させることができます。

AIを活用した音響処理

音響処理の分野でも、AIツールが大いに役立っています。私はiZotope Ozoneを使用してAIマスタリングを行い、Neutronを使用してAIトリートメントを施しています。

iZotope Ozone

このツールは、トラック全体のバランスを整え、プロフェッショナルな音質に仕上げるためのマスタリングをAIが自動で行います。各トラックの音圧やダイナミクスを最適化し、全体のクオリティを向上させることができます。

iZotope Neutron

AIがトラックごとのエフェクト設定を提案し、ミキシングプロセスを簡素化します。例えば、EQやコンプレッサーの設定を自動で行い、トラック間のバランスを調整します。

今後の展望

今後、各デジタルオーディオワークステーション(DAW)がさらに多くのAI機能を取り入れると予想されます。これにより、音楽制作における技術的な作業がますます自動化され、クリエイターはより多くの時間を音楽の創造的な部分に費やすことができるようになるでしょう。

例えば、AIが楽曲のアレンジを提案したり、特定のジャンルに適したサウンドデザインを自動生成したりすることが可能になるかもしれません。また、リアルタイムでのフィードバックを提供するAIツールも登場するでしょう。これにより、制作プロセスがさらにスムーズになり、アイデアを迅速に実現することができます。

結論

AI技術の進化は、音楽制作における多くの側面を変革しつつあります。私たちクリエイターは、これらのツールを効果的に活用することで、技術的な作業から解放され、より創造的な作業に集中することができます。今後もAI技術の発展を注視し、その恩恵を最大限に活用していきたいと思います。

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Hiroshi UESUGI 上杉洋史
Hiroshi UESUGI 上杉洋史

Written by Hiroshi UESUGI 上杉洋史

作編曲家&ピアニスト 岩崎宏美 うたコン「桜の花びらたち」「桜の栞」 Pianist, Multi-instrumentalist, Composer and Arranger. Studio One, Dorico, Sibelius https://www.uesugihiroshi.com/

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